風水と墳墓(陰宅風水)
~三徳堂墓石~
筆者祖先の墓石の一角に記されている
(三徳とは天徳・地徳・人徳の意)
以前ある日本のホームページで、お墓の風水を鑑定、費用は僅かとの紹介があり思わず何を基準にして陰宅風水なのかと首をかしげてしまいました。八宅派玄空飛星風水では住宅、店舗、会社などを陽宅風水と総称し、墳墓の風水鑑定を陰宅風水、別名玄空大卦風水と呼ばれております。
陽宅・陰宅の分別がある香港では、陽宅を専門とする風水師は、陰宅が必ずしも鑑定できる訳ではなく、替わって陰宅風水師は、陽宅・陰宅両方を鑑定することができます。香港の陰宅風水の鑑定料は、風水師の流派、キャリアによって費用はさまざまですが、残された家族、子孫代々の繁栄を考慮し慎重極める陰宅風水鑑定及び日柄決定(択日)がなされるので、双方の合意価格によって鑑定を請負うことになります。
陽宅風水の場合は、会社や自宅現場での鑑定になりますが、陰宅風水については、以下が一般的な鑑定方法となります。(注:陰宅風水では、信頼できる石材店の協力が不可欠です。)
(1)墓地を視察 -- 風水盤を使い周囲の環境を重視しながら墓地を選ぶ。 墓相を影響する大木の遮り、附近に鉄塔がある場合は問題。
(2)建墓工事 --- つまり動土。事前に算出した日柄(択日)に合わせ 工事に取り掛かる。当日は原則晴天であること。 工事日及びお墓完成日は故人の他界時間を元に算出。
(3)お墓完成 --- お墓完成当日は最終工程である棹石を上台石に載せる。原則晴天。
家名が彫り込まれている石面を正面とし、棹石(石碑)を計算された時間内に上台石に載せ、すぐに接着。接着剤が乾かない内に風水盤を見ながら棹石の立て位置を手で微調整する。この部分が最も高難度、つまり陰宅風水師の実力の見せ所。(4)納骨の儀 --- お骨を納骨所に安置。
お墓は故人にとって棲家となるため、親族は故人を敬うことを決して疎かにしてはならず、墓参は親族に功徳がもたらされ、子孫代々の未来の繁栄と幸福にもつながるので、是非とも毎年の法要は続けて欲しいものです。